3階建て2世帯住宅の元酒屋の1階、家族でつくる「喫茶ランドリー」のような場所
谷一cafe
2020.06|福岡市|個人クライアント|企画・設計・運営サポート
地域拠点 コミュニティ醸成 リノベーション
福岡市の六本松駅から徒歩10分ほど、谷一丁目という住所のごとく、起伏に富んだ住宅地のまさに谷の部分に建つ3階建ての建物が、今回の対象物件。クライアントのご夫婦の旦那さんが生まれ育ったその家は、昔は酒屋をお母様がされていましたが、近年は廃業し、ゆうパックとクリーニングの受付のみをされていました。それでも、日々お母様が1階にいると、地域のお友達がよく遊びに来る、そういう光景が今でも日常的にありました。お店の前には、赤いポストがあり、そのポストをめがけて街のひとたちややってくる光景もまた印象的です。
ご夫婦の住まいをそこへ戻され、2、3階は2世帯住宅に、また1階で「喫茶ランドリー」のようなカフェをつくり運営したいということで、グランドレベルでは、その1階の設計デザインおよび運営のサポートを行いました。設計は、建築家の石井大吾さんです。
建物は傾斜地に建っています。以前は敷地の谷の部分にお店が、坂を上がった部分に駐車場がありましたが、それらを一体的に捉え、スキップフロアを上がるように3つのスペースをつくりました。谷の部分に設けたカフェ機能を持つフロア席から、中段のステーキ席、そして上段の小上がりスペースへと上がっていきます。それぞれの空間が世界観を持ちつつも、一体としてもつながっていることで、利用者による使い方の妄想をよりかき立てます。お母様がいつも座られて居た場所には、同じように特等席もつくりました。
今でもそこにあった日常的に人が集まるという光景を継承し、またこの地で何十年も続いてきた建物の姿にもあまり手を加えず、内部空間もできるだけ残せるものは残せるようにしました。一方で、新設するものも極力作り込まず、手を加えたくなるような状態とし、またインテリアの照明や家具はできるだけ既視感のあるデザインをセレクトし、愛着と安心感のあるものを目指しています。
このプロジェクトは、理念のフランチャイズによる、喫茶ランドリーグループに位置づけられるものです。ここにはランドリーはないように、喫茶ランドリーとは異なりますが、クライアント様が喫茶ランドリーでの研修や、また日々のコミュニケーションの中で「どんなひとにも、自由なくつろぎ」という理念が継承されるよう努めていきました。
店名はクライアント様のご提案で「谷一cafe」。谷一丁目という愛着のある地名をそのままネーミングに採用しました。2020年6月にオープンしました。喫茶ランドリーと同じように、スタート時で30%くらいの完成です。来店してくださる街の人々と交流を重ねがら、日々、メニューやサービスを試行錯誤し、お店づくりがはじまっています。ここから谷一cafeらしさが、どのように現れてくるのかが楽しみです。(2020/07/26)
日々の様子は、instagramをご覧ください
https://www.instagram.com/taniichi_cafe/
福岡市の六本松駅から徒歩10分ほど、谷一丁目という住所のごとく、起伏に富んだ住宅地のまさに谷の部分に建つ3階建ての建物が、今回の対象物件。クライアントのご夫婦の旦那さんが生まれ育ったその家は、昔は酒屋をお母様がされていましたが、近年は廃業し、ゆうパックとクリーニングの受付のみをされていました。それでも、日々お母様が1階にいると、地域のお友達がよく遊びに来る、そういう光景が今でも日常的にありました。お店の前には、赤いポストがあり、そのポストをめがけて街のひとたちややってくる光景もまた印象的です。
ご夫婦の住まいをそこへ戻され、2、3階は2世帯住宅に、また1階で「喫茶ランドリー」のようなカフェをつくり運営したいということで、グランドレベルでは、その1階の設計デザインおよび運営のサポートを行いました。設計は、建築家の石井大吾さんです。
建物は傾斜地に建っています。以前は敷地の谷の部分にお店が、坂を上がった部分に駐車場がありましたが、それらを一体的に捉え、スキップフロアを上がるように3つのスペースをつくりました。谷の部分に設けたカフェ機能を持つフロア席から、中段のステーキ席、そして上段の小上がりスペースへと上がっていきます。それぞれの空間が世界観を持ちつつも、一体としてもつながっていることで、利用者による使い方の妄想をよりかき立てます。お母様がいつも座られて居た場所には、同じように特等席もつくりました。
今でもそこにあった日常的に人が集まるという光景を継承し、またこの地で何十年も続いてきた建物の姿にもあまり手を加えず、内部空間もできるだけ残せるものは残せるようにしました。一方で、新設するものも極力作り込まず、手を加えたくなるような状態とし、またインテリアの照明や家具はできるだけ既視感のあるデザインをセレクトし、愛着と安心感のあるものを目指しています。

このプロジェクトは、理念のフランチャイズによる、喫茶ランドリーグループに位置づけられるものです。ここにはランドリーはないように、喫茶ランドリーとは異なりますが、クライアント様が喫茶ランドリーでの研修や、また日々のコミュニケーションの中で「どんなひとにも、自由なくつろぎ」という理念が継承されるよう努めていきました。
店名はクライアント様のご提案で「谷一cafe」。谷一丁目という愛着のある地名をそのままネーミングに採用しました。2020年6月にオープンしました。喫茶ランドリーと同じように、スタート時で30%くらいの完成です。来店してくださる街の人々と交流を重ねがら、日々、メニューやサービスを試行錯誤し、お店づくりがはじまっています。ここから谷一cafeらしさが、どのように現れてくるのかが楽しみです。(2020/07/26)
日々の様子は、instagramをご覧ください
https://www.instagram.com/taniichi_cafe/
場所:福岡県福岡市中央区谷一町目6-10 |
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用途:飲食店舗兼用住宅 |
一階コンサルティング・プロデュース:株式会社グランドレベル |
設計・監理者:石井大吾デザイン室一級建築士事務所 |
構造設計:加藤千博 |
施工:小川建設 |
公式サイト: http://kissalaundry.com/tani1/ |




Ground Level × Acttiveness

土地・建物の再生
その土地にはどのような建物があるべきか、事業性と地域貢献度を最大限に高めたデザインを発明します。

施設・再開発の発明
幸福度・健康度を上げる、新しいカタチの施設・再開発づくりを創造します。人々がどこまで能動的になれるのか。

地域の拠点づくり
洗練さとダサさは人を寄せ付けません。まちに暮らす多様な人々が自然に寄り添いたくなるような拠点をデザインします。

喫茶ランドリー事業
「喫茶ランドリー」のような場をつくりたい、持ちたい、運営したい個人、組織、企業のオーナー様を完全サポート。

プレイスメイキング
賑わいをつくるだけではなく、そこに居るすべての人々がプレイヤーに転換してしまうような日常の「場」を創造します。

公共空間活用
特定せず、あまねく人々を受け入れる。誰もが最高に心地よい空間で、自由に過ごせる風景をしっかりと実現させます。

集住の1階づくり
集住の1階に必要なのは、豪華なロビーではありません。暮らす人々が日常的に居られる場所が求められます。

住宅設計/宅地開発
地域との関わりがアクティブになり、良質な暮らしやすさを獲得できる。まちに開いた1階を持つ住宅を。

ベンチでまちづくり
人が暮らすまちに必要な最低限のインフラがベンチ。まちに暮らす人々を可視化させる最強ツールでまちを変える。

コミュニティ醸成
コミュニティが希薄な「場」に、パーソナル屋台ワークショップにより小さな育みのきっかけを埋め込んでいきます。

公園リノベーション
公園に求められるのは、すべての人にひらかれ、自由に過ごすことができること。全てはデザインによって解決できます。

歩行空間のデザイン
ピカソが絵に描きたくなるような歩行空間をつくるには、まちの1階との連動性と、関わる人々の能動性がポイントです。

グランドビジョンの策定
まち・都市を更新していく上で、もっとも大切なグランドビジョンに、人間を中心とした補助線のデザインを。

日常型観光プロデュース
日々淡々と存在する暮らしの積層こそが、そのエリアの観光資源に。世界のトレンドである日常型観光をつくります。

CSRプロジェクト
企業や組織による地域や社会への貢献プロジェクトを「1階づくりはまちづくり」を軸に構想、実現させていきます。