Case 01

1階は、建物とまちの「交差点」.ただ椅子とテーブルを置くだけじゃない、グランドレベルづくりのコツとアイデア.

東京都墨田区にて第一弾プロジェクト進行中.

 
 

 「1階づくりはまちづくり」。そう言うと、よく呆れられます。「そんなこと、当たり前じゃないか」。でも、当たり前が実際によくできていることが、今、どれほどあるでしょうか。
 ひとたびグランドレベルの視点を持って、日本のまちを歩いてみると、建物の1階の多くが、なんとも素っ気ない表情をしていることに気付かされます。 
 建物の1階は、単なる建物の一部ではありません。 すべての建物の1階は、まちとの「交差点」なのです。そこは、まちの風景そのものです。だからこそ、1階に関しては、多角的な視点から考え抜いてつくりあげていくことが大切なのです。
 椅子とテーブル、ちょっとした植栽。気持ちはわかりますが、それだけでは十分な結果を得ることができません。もっと可能性がある。もっと考えられること、もっと実現できることがあるのです。

Case 02

「公開」しましょう、公開空地.ピロティーや植え込みは、もっともっとすてきになれます. 

 
 

 日本に建つ大きめのビルの周囲には、よく公開空地と称した広場がつくられます。また、小さなビルでも、セットバックして建てられることがほとんどです。どの都市でも、これらの面積が占める割合は意外と大きいものです。
 しかし、その多くは、角刈りのツツジをはじめとした、明確な意思を持たない植栽が施されることが多く見られます。また浮浪者除けや管理のし易さを最優先し、その結果、誰をも寄せ付けない、さみしくて意地悪なデザインとなっていることが、少なくありません。その光景が、ビルはもとより、ひとに、まちに、日常に、どれほど影響を及ぼしているか、わかりますか。 
 建物の足元周りには、さまざまな人が自由に集い、行き交う場所となれる可能性が眠っています。それは建物全体の可能性であり、エリア一帯の可能性なのです。空気は街全体へ広がります。建物を、まちを足元から生き返らせる、私たちには、そのためのたくさんのアイデアがあります。 

Case 03

そうだ、「パーカナイズ」しよう! 遊休地に「駐車場」以外の楽しく、多様なロールモデルを. 

 
 

 遊休地が駐車場になりがちな日本。しかし、それはコミュニティをより希薄化させ、エリア一帯のさまざまな価値を下げることにつながりかねません。 
 たとえば、遊休地を「私設の公園(プライベートパーク)」するのは、いかがでしょう。「パーカナイズ(公園化)」するのです! パーカナイズは、たった車数台分の小さなスペースでも、すでにある大きな駐車場の一部を使うことでも可能です。今すぐはじめられます。慈善事業ではありません。よりよい居心地を持った空間をつくり、さらにその中での小さな商いや広告・協賛といった複合的な事業展開で、経済的なメリットも追求します。公園管理には、オーナーだけではなく、さまざまな方々に楽しく関わってもらう仕組み作りも考えられます。
 小さなお金を生み出しながら、継続的に地域にも貢献できるパーカナイズは、駐車場にするよりも、土地所有者の得られるものが大きくなるような、遊休地の新しい可能性です。

Case 04

ダメな公園に、今からできること.イベントだけでは意味がない.日常的にひらかれた場所となるには.


 

 パブリックスペースの代名詞とも言うべき公園は、本来、私たち市民のものです。特に都市における公園は大小に関わらず、また子どもだけ、住民だけでなく、多くの人々に潤いを与えるものでなくてはいけません。しかし、現在、公園は、私たちの日常生活において、そのような存在になっているでしょうか。
 使われない公園を活性化させるべく、 イベントを開催したり、公園内に新しいコンテンツをつくる事例を目にしますが、それらは一過性の対処であり、実は根本的な解決になっていません。
 子どもからオトナ、お年寄り、地域の人々から周辺で働く人まで、そのまちに生きる人々が、いきいきと利用する公園を持続可能にするアイデアと仕組みを、私たちと一緒に考えませんか?  キーポイントは、公園とまちとのエッジデザインです。

Case05

タワーマンション、ショッピングモール… 近代的施設のリノベーション時代はすぐそこに訪れています.


 

 つい最近できた、と思うような施設、建築にさえ、グランドレベルから変えていくことが求められる。そんな時代が、すぐそこに訪れています。それがどんなに巨大でも、近代的なビルディングタイプであったとしても、です。
 他者と関わらずに生きられる社会も、絶対的に完璧な防犯、防災も存在しないことは、すでに自明の事実であるにも関わらず、まるでそれがあるかのような謳い文句が続いてきました。だけどもう、そのような方向性にも大きなシフトチェンジが求められるでしょう。では、どうなっていくのでしょうか。
 たとえばタワーマンションの1階なら、ひとけのないエントランスホールを、住民や周辺地域の人々のいきいきとした活動やコミュニティの醸成を促す場に、今すぐにでも変えることができます。単なるきれいごとではなく、時代的価値観の変化と、それに伴うビジネスモデルやブランディングのシフトチェンジといった面からも、人々がよりいきいきと過ごせるグランドレベルをつくることは、高い発信力を発揮するメディアづくりでもあります。

Case06

誰にも手を付けられないような匿名的な郊外にも、グランドレベルからできることがあります.

 
 

 一般的には、都市、郊外、地方と分けて考えられまずが、実はその間には、さまざまなグラデーションが存在しています。その中でも、私たちは、目立った観光資源や地域資源、文化資源などが何もない郊外に着目しています。日本国土の多くを覆い、さまざまな問題に直面している名も無き郊外に、何らかの良い策をほどこすことはできないのでしょうか。
 人口減少に伴って、都市やまちを縮小しようとする政策などとは別に、私たちはグランドレベルの視点を持って、一つひとつのハードを現在から未来に向けたかたちに変え、その点を増やしていきながら、そこに暮らす人々がいきいきと生活できるような種を仕込んでいきたいと考えています。空き家が目立つような寂れゆくまち。そこは、ストックをささやかながら効果的に活用することができる、現代らしい「リ」ニュータウンへと移行できる可能性を秘めたフィールドだ、と考えています。 

Case07

「意識」と「能動性」を高めるワークショップを開発し、全国展開! 各種ファシリテーションも行います.

 
 

 市民や行政、企業を対象とした「まちへの意識」を高める「パーソナル屋台ワークショップ」を各地で行っています。
 よくあるまちづくり系のワークショップとは、主旨が大きく異なります。まちのことを考える前に、自分のことを考えてもらうワークショップです。少し具体的に言うなら、まちへの不満や要望といった受動的な意識から離れ、自分がそこで何をしたいか、何ができるか、といった、まちへの能動性にスイッチを入れていくものです。
 これから、さまざまな意味でまちを「つくる」ときに求められる視点はふたつ、「まちへの意識」と「自分の能動性」。そして、それらがグランドレベルに具体的に現れはじめたとき、そのまちの景色はいきいきと変わりはじめるのです。

Case08

「グランドレベル不動産」で、パブリックマインドのあるオーナーとユーザーをつなぎます. 

 
 

 グランドレベル(1階)専門の不動産屋をつくりたいと考えています。この不動産屋には、1階の物件だけを集めます。しかし、ただ集めただけでは、飲食関係の不動産屋と変わりません。
 私たちは、ただ不動産を仲介するということではなく、周辺環境に貢献したいというパブリックマインドを持つオーナーと賃借人(事業者)を的確にマッチングできる不動産サービスを模索していきます。
 店舗や事務所だけではなく、戸建や集合住宅の1階など、住宅も対象としたいと考えています。1階に限っては、家賃を払えば何をしてもいいわけではありません。業種の問題でもありません。本当に建物全体やエリアの価値を維持向上させていくには、日々1階でどんなことが起きているか、どんな状況づくりにどう取り組めるのか、に着目すべきなのです。

Case09

グランドレベルを楽しむための家具や道具がない.ならば当社が、つくります.


 

 お店でも事務所でも住宅でも、これまでにない豊かなグランドレベルをつくるためには、使い手が能動的に手を加えられる余白に合わせて、これまでにない家具や道具が必要になってきます。
 そこでまず私たちは、日常で使われることを意識しながらも、日本の都市やまちの環境に適合した、グランドレベル専用の家具をつくっていきたいと考えています。さらに既製品の小物やDIYグッズ、家具などをグランドレベルの視点でセレクトしたショップも合わせて展開していきたいと考えています。
 ここで成し得たいことは、私たち自身が、グランドレベルを楽しむというライフスタイルのプラットフォームになることです。
 グランドレベルをすてきにしたいと思ったその時、誰に何を相談したらよいか、自分には何ができるか、具体的にわかること。手軽で身近で、すぐにできるような家具や道具がどこにあるかわかること。そのような環境を整えていきたいと思っています。

Case10

グランドレベルの活用から新時代の価値感へ.行政や企業とコラボレーション.


 

 グランドレベルの生活を能動的に楽しむライフスタイルを、私たちは「グランドライフ」と呼んでいます。グランドライフを楽しもう! 老若男女、いろんな人が、働く場所や生活する場所で、そんな意識を少しでも高めることができれば、自分たちの身の回りのこと、住まいのこと、そしてまちのことまでをも、より考えるきっかけになると、私たちは考えています。
 地面から、1階から、グランドレベルから、これからの新しいライフスタイルをムーブメントとして、定着させていきたい。そのために、さまざまな行政や企業、団体とコラボレーションし、グランドレベルを楽しむプロジェクトとして展開していきたいと考えています。